太陽光発電には、普段あまり聞き慣れない専門用語がたくさんあります。
今日はその中から「ストリング」という言葉についてお話したいと思います。
ストリングとは、セルが集まった単位モジュールを配線で「直列」に繋いだブロック単位のことを指し、このストリングを「並列」に繋いだ単位をアレイといいます…
って、何のこっちゃ?ですね。
それでは順を追って説明していきます!
大きさが約10cm四方の太陽電池をセルと呼びます。セルは太陽電池の最小単位です。
セルを組み合わせて1枚のパネルにした単位をモジュールと呼びます。一般に「太陽光パネル(ソーラーパネル)」と呼ばれているそれがモジュールです。メーカーによって様々ですが、1枚のモジュールはおよそ50~70枚のセルで構成されます。
セルを組み合わせたモジュール(太陽光パネル)を、配線で「直列」に組み合わせた単位をストリングと呼びます。乾電池と同じように「直列」に繋ぐことで、高い電圧を得ることができる様になります。
ただ「直列」という特性上、1つでもモジュールが故障すると、そのストリング全体の発電効率が下がってしまうという危険性があります。
もっと遡って考えると、最小単位であるセルが故障した場合も同じくストリング全体に影響が出るということになります。この様に小さな故障を見逃すと、最終的に発電量の大きな損失に繋がるのです。
太陽光発電の運用はいかにロスを抑えるかがとても重要になります。ロスをゼロにすることは難しいですが、日頃の発電量のチェックや、定期的な点検やメンテナンスで、損失を抑えていくことは可能です。
そして最後に「直列」のストリングを「並列」に組み合わせた単位をアレイと呼びます。このアレイが太陽光発電システムの中で最大の単位となります。「並列」に繋ぐことで、今度は高い電流を得ることができます。
この様に「ストリング」と「アレイ」の組み方次第で、最適な発電量を生み出すことができるのです。