以前のTYマガジンで「モジュール(太陽光パネル)」を直列に複数繋いだものを「ストリング」と呼ぶこと、そしてモジュールが1つでも故障すると、ストリング全体の発電量が下がってしまうことを説明しました。
モジュールを繋げるとストリングと呼ぶ
発電出力「0」のモジュールがあるとストリングの発電量も「0」になる
今回のTYマガジンは、どうして発電量が「0」になってしまうのかを深掘りしてみたいと思います。
例として、発電出力が500Wのモジュールが4つ並んでいるストリングがあるとします。
発電出力500W×4モジュールなので、このストリング全体で2,000Wの発電ができます。
次に、汚れなどで発電出力が250Wまで下がってしまったモジュールを含んだストリングがあるとします。
ここで重要なのが、ストリングの電力量は、繋がっているモジュールの発電出力の最小値を基準として計算するということです。
このストリングの場合、モジュールの最小値が250Wなので、すべてのモジュールの発電出力は250Wとなり、250W×4モジュールで、合計1,000Wしか発電できません。本来だと2,000W発電できるストリングですが、この1枚のモジュールを含むため結果、全体の発電量が半分になってしまいます。
そしてストリングの中に1つでも発電出力が「0」のモジュールがあると、全く発電のしないストリングとなってしまいます。これが発電量が「0」になってしまう仕組みの種明かしです。
こうしたトラブルを早期発見するために、太陽光発電は日頃の発電量のチェックや、定期的な点検・メンテナンスが必要になります。