先日、当社でも導入を進めた「出力制御のオンライン化」。
今回のTYマガジンでは、「オンライン制御」と「オフライン制御」の違いについて、わかりやすく解説します。
太陽光発電は天候によって発電量が大きく変動します。もし、需要(使う電気)と供給(発電する電気)のバランスが崩れると、系統(送電網)に負荷がかかり、停電や設備故障のリスクが高まります。
特に晴天で電気の使用量が少ない時間帯には、発電量が消費を上回り「電気が余る」状況が発生します。このとき、電力会社は一部の太陽光発電所に対して「出力を抑えてください」と指令を出します。これが出力制御です。指令を受けた発電所は必ず対応しなければなりません。
発電事業者が 事前に通知を受け、手動で出力を制御する方式 です。
電力会社が「明日○時~○時は出力を抑えてください」と電話やメールで連絡。
発電事業者は現地に出向き、手作業で発電を停止します。解除時も同様に、人の操作で再開が必要です。
発電設備と電力会社の制御センターを 通信(インターネット)で接続し、リアルタイムで自動制御する方式 です。
電力会社からの指示があると、設備が即時に自動で出力を調整。
解除時も同じく自動で発電が再開されるため、人の操作は基本的に不要です。
導入にはコストがかかりますが、オンライン制御に切り替えることで、リアルタイムに「必要な分だけ」出力を抑制できるため、発電機会の損失を最小限に抑えられます。
また、オフライン制御では、切り替え時に人員を割く必要があり、人件費がかかっていましたが、オンライン制御なら抑制指示を気にせずに他の業務に専念できるようになります。